「鍼灸ってどこに行っても同じじゃないの?」
「リウマチでも鍼で良くなるって聞いたけど…本当に?」
そんな疑問をお持ちの方に向けて、今回は他の鍼灸院から当院に転院されたリウマチの患者さんの事例をもとに、古典的な鍼灸と現代的なアプローチの違いについてお話しします。

他院からの転院が多い理由|鍼灸のやり方は院によって全く違う
当院には、「以前通っていた鍼灸院ではよくならなかった」「ちゃんと症状をみてくれるところに変えたい」といった理由で、他院から転院してくる方が非常に多いです。
その多くが受けていたのが、いわゆる古典鍼灸と呼ばれる方法。経絡の流れを整えるという理論で、使用する鍼は2〜3本程度、軽く刺すだけというスタイルです。
ある患者さんは、鍼がすぐに抜け落ちてしまったと訴えたところ、「気が整った証拠です」と言われたそうです。
──えっ、それで本当に良くなるの?
古典鍼灸の限界?リウマチの現実と症例
実際に、リウマチで通われていた20代の女性の方は、「薬は必要ない、鍼だけで治る」と言われ、それを信じて通院を続けました。
しかし、当院に来られたときには両膝の関節が変形・破壊された状態。痛みだけでなく、関節の可動域も著しく低下していました。
私がこの状態を見たとき、思わず「本当にこの治療で改善したと言えるのか?」と疑問を感じざるを得ませんでした。
東洋医学には確かに「気を整える」という考え方がありますが、それを全ての疾患、特に関節リウマチのような進行性の病気に適用するのはリスクが高いと感じています。
鍼灸は「根拠ある治療」が必要|予防と治療は違う
もちろん、健康維持や未病予防であれば、軽い刺激の鍼でも十分に効果が期待できます。
しかし、すでに発病し進行している疾患には、しっかりと根拠のある鍼灸治療が必要です。
とくにリウマチのような炎症性の疾患や関節破壊を伴う疾患においては、エビデンスに基づいた治療が求められます。

実際にあった別の転院事例|診断も曖昧だったケース
最近も、「6ヶ月間、週1回通ったけど良くならなかった」という女性が来院されました。
その方はリウマチの診断を受けていたそうですが、血液検査ではCRPやMMP-3は正常、リウマチ因子も陰性。エコー検査でも関節の腫れは確認されませんでした。
診察してみると、関節の動きもスムーズで、圧痛もほとんどありません。
それでも「リウマチだと思う」と強く思い込んでいた背景には、お母様がリウマチで苦しみ、亡くなった経験があるとのことでした。
その恐怖から、手をほとんど使わず、キャップも開けない生活をしていたといいます。その結果、関節は固まり、筋力が低下。指はブラブラした状態でした。
実際の施術と変化|動かすことの大切さ
私はこの方に、鍼治療で関節まわりの筋肉と靭帯を緩め、可動域を広げる運動を取り入れました。
すると、すぐに「動かすのが楽です!」という声が。
そうなんです。
動かさなかったことで関節が硬くなっていただけ。鍼でアプローチすれば十分に改善が見込める状態だったのです。
このようなケースに、ほんの数本の浅い鍼で対応しても、根本的な改善にはつながりません。
リウマチ=関節痛とは限らない
この方は、おそらくリウマチではなかった可能性が高いです。
しかし、身近な人の辛い経験から「関節が痛い=リウマチ」と思い込んでしまっていた。
このようなケースは意外と多く、ご家族にリウマチの方がいる場合、痛みへの恐怖心から動けなくなってしまう方もいます。
大切なのは、正しい診断と、それに基づく適切な治療です。
当院では、東洋医学だけでなく、エコーや血液検査のデータも参考にしながら、丁寧に状態を見極めて治療を行っています。
✅まとめ|信頼できる鍼灸院を選ぶポイント
- 「気が整った」と言われても、症状が変わらないなら要注意
- リウマチや慢性疾患には根拠ある治療が必要
- 恐怖心からくる体の不調にも、鍼灸は有効
- 他院で改善しなかった症状も、あきらめないで
📩ご相談・ご予約はこちら
「自分の症状にも鍼灸は効くのか知りたい」
「本当にちゃんと見てくれるところで治療したい」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの状態をしっかり見極め、最適な鍼灸施術をご提案いたします。
電話 06-6170-9671