一般の人はリウマチについて知らない

リウマチという名前は知られていますが、どんな病気か詳しく知っている方は少ないと思います。

リウマチという病名は、温泉の効能に書いていますし、 入浴剤レベルでも書いています。普通に目にすることが多い病名です。

一般的には、リウマチは、老人性の関節痛の類だと思われていることが多いのではないでしょうか?

実際、患者さんから時々聞く話は、「あんた若いのに、 なんでリウマチやねん」「年寄りみたいやなー」と、知り合いから言われた方は多い。

悪気はないと思うのですが、言われる方はキツいと思います。

私の鍼灸院は、リウマチ以外の疾患、不妊、突発性難聴、肩こり、腰痛などは紹介が多いのですが、リウマチの場合、 紹介というのは、あまりない。

理由は、周りにリウマチだということを隠していることが多いからです。

先に書いたように、リウマチという病が、 名前がメジャーすぎて、年寄り病だとか、たんなる関節痛と思う人が多いためです。
いちいち説明するのが面倒なので、みんな黙っているケースがほとんど。

また、年頃の娘さんがいる方は、「リウマチ=遺伝」という誤解もあって、結婚などに支障をきたすと考え、隠す方もいます。

ちなみに、リウマチは疾患感受性に影響する遺伝子と、喫煙などの環境要因が相互作用することで発病すると考えられています。
つまり、遺伝子を持っているから必ずリウマチを発病するわけではありませんので。

リウマチの発病年齢は、30~50代の女性が多く、お年寄りは、発病はしにくいと、一般的な言われています。理由は、免疫の病気だからです。

免疫は、かんたんに説明すると、自分の体を守る兵隊みたいなものです。

その免疫が何らかの理由で突然、自分の体を攻撃し始めるのがリウマチです。

関節を破壊するため、猛烈な腫れと関節破壊が起こります。

年齢が若い方が、兵隊の数も多いのですが、年をとれば少なくなるため、攻撃力も低下します。

そのため、医者によっては、70歳になればリウマチは治るよと、説明する方もおられます。

ただ、「最近は元気な年寄りが多いので、70過ぎてリウマチになる人が増えているんだよね」と、ある医師から聞きました。

大きな病院で診察を受けている方の主治医が「最近、リウマチの患者が多くて、昼休みが取れない」と話していたそうです。

高齢化で70歳以上のリウマチの患者が増えていることも原因じゃないかなと思います。また、寿命も延びているため、若い頃に発病した高齢者の数もカウントされていると思います。

昔のように変形をする病気ではありませんが、年をとっても元気で生きていくためには、抗リウマチ薬だけを飲みつつけるのは、いいことなのでしょうか?

薬の副作用で内臓も弱りますし、薬は徐々に効かなくなり量も増えていく。

薬は症状を抑えているだけですからね、治していませんから。だから治すことも同時にやらないといけないと思います。

治すことは自然治癒、自分自身が持っている自己治癒能力を使うしかありません。

だから鍼治療との併用をすればいいのですが、鍼治療がリウマチの治療の選択肢の1つとして選らぶ方は、まだまだ少ないのが現状です。

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この記事を書いた人

学生時代から京都、大阪の鍼灸整骨院にて4年間修行。
医療法人孝至会みのりクリニック内の東洋医学・リハビリ科にて10年間勤務。医師と協力して延べ3万人に鍼灸施術を行う。
主任を経て大阪府江坂駅前にて鍼灸治療院を開院。

【資格】
・国家資格 (はり師・きゅう師)
・「機能再生士」認定
・日本メンタルヘルス協会
認定基礎心理カウンセラー取得
・日本メンタルヘルス協会
公認心理カウンセラー資格取得

【所属団体】
・一般社団法人 全国鍼灸マッサージ協会 会員

【講演活動】

2015年 関西医療大学にて『「関節リウマチに対する鍼灸治療~メカニズムとエビデンス』講演 
(東京大学医学付属病院リハビリテーション部鍼灸部門主任の粕谷先生と合同)
2015年 明治東洋医学院にて『薬を否定せずに行うリウマチ鍼灸』講演
2017年 平成医療学園にて現場力ステップセミナー主催 『関節リウマチ臨床鍼灸』講演
2017年 (一社)日本生殖鍼灸標準化機関(JISRAM)にて『リウマチについて』講義2021年大阪医療技術学園 痛みの鍼灸 授業・実技を担当

2014年~ 一般向け講座『痛み・リウマチ克服セミナー』主催

【掲載】
2015年 医道の日本誌 専門鍼灸記事 掲載
2015年 明治東洋医学院 入学パンフレット 活躍するOB 取材
2016年 医道の日本誌4月号『関節リウマチ鍼灸』論文掲載

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