自己治癒力を使いながら、リウマチをよくしたいという人は多いともいます。実際、私の鍼灸院には、薬だけに頼りたくない、何をすればいいのかという質問は少なくありません。
以前購入したした神田橋條治先生の「精神科講義」という本をパラパラめくっていると、分かりやすく説明をされている文章がありました。
神田橋先生が中井久夫先生の話からの引用をされています。中井先生を知らない方は、PTSDという言葉は聞いたことがあるはずです。中井先生は、神戸大学の精神病理学が専門の医師で阪神大震災をきっかけに、PTSDの研究をすすめ、一般にも広めた方でもあります。
自然治癒力が活動しだしたのにリウマチの鍼灸を終了
中井先生の本は堅くなく非常によみやすく、医学の知識がなくても面白いのでオススメです。
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神田橋條治先生の「精神科講義」からの引用
せっかく、自然治癒力が活動し始めたのに、「早くよくなり、もっともっとよくなりた」という気持ちを持つとダメになります。
中井久夫先生が書いておられたんですが、交通事故にあって意識がない人に、お家の人が、つまりいつも聞きなれている声で名前を呼びかけていると、意識が戻るらしいのよね。
そしてそのあと、痙攣が起こってきたりするらしいのね。だから呼びかけるのは、意識は回復するけれども、必ずしも勧められないというようなことを、中井先生がどこかに書いておられた。
それもそうかもしれない。意識がないということで自然治癒力が働いているのに、「もういいがね。寝とかんで起きなさい」とか言って、せっかくうまいことよくなり始めているのを止めさせてしまうこともあるかもしれない。
これも中井先生の言葉で言えば、種を植えて芽が出たので「早く大きくならんかなあ」と思って毎日引っ張っていったら枯れた、とかいうようなことです。せっかくうまく自然治癒が働き始めたのに、「早く、早く」とせきたてられて、駄目になってしまう。
(引用終わり)
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鍼灸も同じです。せっかく自己治癒力が出てきたのに、症状がよくなったとたん、すぐに鍼灸をやめてしまう方がおられます。これは本当にもったいないことです。
いい感じで自然治癒力が活動しはじめたのに、鍼灸をやめてしまっては自然治癒力の働きを止めてしまうことになります。
一時的な頭痛、ぎっくり腰などの急性期の症状であれば、よくなって鍼灸をやめても問題はありませんが、リウマチのように免疫が関係する病の場合、体質を変える必要があります。症状が落ち着いた後のほうが重要です。
薬の効き目を維持したり、少ない薬の量で最大限に効果を出すには、新陳代謝の低下や内臓の消化吸収能力を高めておく必要があります。
MTX(メトトレキサート、メトレート、リウマトレックス)は症状押さえ込む薬であり、効果が高い分、副作用もそれなりに強いわけですから、使い続ければ内臓は弱り、全身の血流は落ちてきます。
そしたら、また症状は落ちてきます。
私の鍼灸院に通院されている方たちで、症状がよくなった後も月に1回でも来院されている方たちは、症状が安定し減薬もでき、リウマチのすべての薬をやめた方は多数おられます。
自然治癒力に働き変える治療が必要
リウマチ治療のポイントは、自然治癒力を使いながら、薬を使った標準治療を行うことです。そうすれば、薬の減薬は可能になると思います。
ついつい薬だけ、自然治癒力だけを当てにしてしまいがちですが、自然治癒力に働きかける治療を行いながら、薬を使うことが重要だと思います。そのために、鍼灸をおすすめします。
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寒いですが、空いた時間に今日も換気。そして、枕、胸当ての消毒。