全身の関節痛を薬と鍼治療の併用で回復へ

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患者

30代 女性

来院理由と症状

2016年 3月来院

胃腸炎後、全身の筋肉痛が出現し膝を曲げることが辛い状態になる。
徐々に悪化し歩行時の痛みも強くなってくる。

だんだん痛みが広がり膝、足首、手首、肩関節などの関節の節々が痛くなり生活全般に支障がでてきた。

近所の内科を受診し、大きな病院を紹介され当院来院の1週間前にリウマチと診断される。

来院時の数値

CCP抗体 陽性 CRP 2,12 MMP-3 不明(データ渡されず)

MTX6ミリ(メトトレキサート商品名:リウマトレックス)

治療と経過

まずは痛みを止めることが先決だが、足を引きずって歩いている状態では鍼治療だけでは痛みを取ることは難しいため
主治医にステロイド剤を出してもらうように話す。

メトトレキサートは関節の変形や破壊を抑える薬であって、痛みには効果がないためだ。

足を引きずって歩いていたため、腰や臀部(おしり)に負担がかかり、筋肉の緊張が強い。

鍼治療4ヶ月後、痛みと腫れはほぼ取れたが、炎症反応の数値が高い時もあるため、生物学的製剤をすすめる。(主治医からもすすめられていた)

生物学的製剤使用後は、効果を発揮しCRP 0,04 MMP-3 124(ステロイドの使用で高くなったと思われる)

ステロイドを軽減する。

治療1年後には、CRP 0,01 RF 3

関節の破壊はどこにも起きず、痛みもまったく感じない状態になる。
2ヶ月に1回ほどの治療で様子をみることになった。

考察

最初の担当医師は、痛みのコントロールに手をつけていなかった。


担当医師が変わり、治療方針が変わり痛みをまず軽減させていこうということになり、私の考えとまったく同じだったので、患者も私のことを信用してくれた。

ステロイド注射も膝に行い痛みが軽減している間に、
鍼治療で「治す」ということを同時に行った。

ステロイド注射は一時的に症状を「止める」だけなのだ。
効果は48時間しかない。

その間に、いかに体の血流を上げ自律神経を正常な状態にするかが重要。

痛みがある中、片道電車で1時間かけて通院してくれて、こちらのアドバイスも全部聞き入れ、すべて実行してくれたことが早期の回復に繋がった。

患者から、「言ったことはすべてやってみよう」と、思ったという話しを聞いた時は、こちらも嬉しかった。

来院されてから2年経過した今では、痛みに悩むことはまったくなくなり、子育てに追われる毎日を過ごされている。

生物学的製剤を使用をやめることができるほど回復しているので、現在、検討段階。

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この記事を書いた人

学生時代から京都、大阪の鍼灸整骨院にて4年間修行。
医療法人孝至会みのりクリニック内の東洋医学・リハビリ科にて10年間勤務。医師と協力して延べ3万人に鍼灸施術を行う。
主任を経て大阪府江坂駅前にて鍼灸治療院を開院。

【資格】
・国家資格 (はり師・きゅう師)
・「機能再生士」認定
・日本メンタルヘルス協会
認定基礎心理カウンセラー取得
・日本メンタルヘルス協会
公認心理カウンセラー資格取得

【所属団体】
・一般社団法人 全国鍼灸マッサージ協会 会員

【講演活動】

2015年 関西医療大学にて『「関節リウマチに対する鍼灸治療~メカニズムとエビデンス』講演 
(東京大学医学付属病院リハビリテーション部鍼灸部門主任の粕谷先生と合同)
2015年 明治東洋医学院にて『薬を否定せずに行うリウマチ鍼灸』講演
2017年 平成医療学園にて現場力ステップセミナー主催 『関節リウマチ臨床鍼灸』講演
2017年 (一社)日本生殖鍼灸標準化機関(JISRAM)にて『リウマチについて』講義2021年大阪医療技術学園 痛みの鍼灸 授業・実技を担当

2014年~ 一般向け講座『痛み・リウマチ克服セミナー』主催

【掲載】
2015年 医道の日本誌 専門鍼灸記事 掲載
2015年 明治東洋医学院 入学パンフレット 活躍するOB 取材
2016年 医道の日本誌4月号『関節リウマチ鍼灸』論文掲載

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