鍼治療をしてから、生物学的製剤が効いた

・患者 女性 50代

・来院 2018年 5月

・症状と来院理由

2006年リウマチと診断される。

MTX(メトトレキサート商品名:リウマトレックス)を処方されるが、
症状がそれほどでもないため、自己判断で飲まなかった。

その後、徐々に関節の痛みが出てきたため、2013年にMTXを服用したが、
薬の副作用が怖くなったため、薬を止めて自然療法やサプリメントで様子をみるが、
痛みを強く感じるようになる。

2016年に生物学的製剤のエンブレムをスタートし、MTXを10㎎服用をしたが、
痛みや腫れが取れないため、以前から当院のブログを読んでいたこともあり、
薬を否定せず併用しながら鍼治療を行っているため、当院の受診を決める。

 

・同時に治療した症状
肩こり、腰痛

・使用した主なツボ
外関、手三里、回旋筋腱板の圧痛

・考察

更年期による女性ホルモンの低下や
非常に強い痛みが長期間続いていたため、
自律神経系統に様々な影響を起こしていたと思われる。

そのことにより、内臓の消化吸収機能が低下し薬の効き目を弱らせていたと思われる。
また、痛みによる慢性的な感情ストレスも続き、セロトニン神経の抑制によって、
痛みに対して敏感な状態になっていた。

ステロイド注射で痛みを抑えている間に、
(ステロイド剤は48時間しか薬理的な効果は無い)
鍼治療を行い、体の血流改善、自律神経の状態を安定させることで、
薬の効き目がよくなってきた。

鍼治療をしたから生物学的製剤は、医師も驚くほど効果を発揮し、
痛みも腫れもなく、現在、症状の維持を目的とした鍼治療を
月に2回受診している。

CRP 3,20  MMP-3 169

鍼治療後 CRP 0,16  MMP-3  41,5

 

 

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

学生時代から鍼灸整骨院にて修行。
医療法人孝至会みのりクリニック内の東洋医学・リハビリ科にて、10年間勤務し、主任を経て大阪府江坂駅前にて鍼灸治療院を開院。

【資格】
・国家資格 (はり師・きゅう師)
・日本メンタルヘルス協会
認定基礎心理カウンセラー取得
・日本メンタルヘルス協会
公認心理カウンセラー資格取得

【所属団体】
・一般社団法人全国鍼灸マッサージ協会 会員

目次