痛くて手を挙げれない、手を握れない

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患者

50代女性

来院理由と症状

2015年3月にリウマチと診断。
薬を飲み出すが手関節、手指、足の甲の腫れと痛みが続き歩行困難となる。

日常生活に支障がでてきたため、薬以外に他の治療がないかと思い、
当院のサイトを見つけて来院される。

(薬)

MTX 4mg

ロキソニン

(来院時の血液検査のデータ)

CCP抗体 691,9 U/mL

CRP  1,26 mg/dL

MMP-3  169,2 ng/mL

(痛みを感じる関節と筋)

治療と目標

週に1回の鍼治療を行い、薬が効きやすい体を目指す。

交感神経を安定させ、新陳代謝機能を向上を目指す。
正しい関節運動を指導し、手の指を動きやすくする方法を指導。

両手を挙げる動作(万歳動作)ができないため、
鍼治療で肩関節の周囲の筋肉や靱帯をゆるめて関節の動きをよくする。

その後は自宅で関節運動を毎日行ってもらう。

肩関節の動きが悪いため、首から肩にかけてのこりを同時に鍼治療。

考察

もともと他の鍼灸院でリウマチ治療を受けていたが、痛みを伴う鍼治療だったため、当院に当院に移ってこられた。

私のブログで血液検査のデータを見ながら鍼治療を行っていることを知り、受けている鍼灸院の治療法に疑問を感じたとのことだった。

リウマチの鍼治療はデーターを見ながら行うことは基本になる。症状を診たり、患者の痛みを聞くだけでは、状態を把握することは困難なことである。

関節が痛いから動かさないという考えになる方は多い。昔は「動かさないように」と指導されることもあったが、
今は多少痛くても動かさなければいけない。

どのレベル動かしていいのかについては、症状によって異なる。そのため、自己判断で行うことは難しいことである。

今回の症例の方は、関節の拘縮が強いため関節周りの筋緊張を取って動かすことが必要なことである。


当院の治療を受けて2ヶ月後には関節の動きは正常になった。

半年後の血液検査の数値は、

CRP  0,06 mg/dL

MMP-3  61,6 ng/mL

になり、日常生活も改善し普通に生活できるようになった。

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この記事を書いた人

学生時代から鍼灸整骨院にて修行。
医療法人孝至会みのりクリニック内の東洋医学・リハビリ科にて、10年間勤務し、主任を経て大阪府江坂駅前にて鍼灸治療院を開院。

【資格】
・国家資格 (はり師・きゅう師)
・日本メンタルヘルス協会
認定基礎心理カウンセラー取得
・日本メンタルヘルス協会
公認心理カウンセラー資格取得

【所属団体】
・一般社団法人全国鍼灸マッサージ協会 会員

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